研究している人たちがいる。
彼らの研究結果には意外にも意外でない研究結果が示されている。
ただし、それは私自身において意外ではないけれど私以外の人ならばそうで
はないかもしれない。
永い人生において健康で幸福に生きていく人たちの統計をみると、人との
コミュニケーションを大切にしているという結果が出ているらしい。
それは結婚していることや友人が大勢いるなどの客観的な関係性ではなく
信頼関係を持った良質な人間関係が幸福な人生には必要であるというのだ。
現代において私たちは便利なものを好み、そして求め、毎日を過ごしてい
る。
これはコミュニケーションにおいても知り合う人たちの数は従来の何十倍
増えたとしてもその関係性の密度はどうだろうか?
そもそも、人と人との信頼関係や結びつきは複雑であり簡単なものではない。
また、良質な人間関係を築くことを自ら選択しなった人たちは自由である
ことの代償に孤独がいつもつきまとう。
さらに、いつでも頼れる人の存在がある人は高齢になっても記憶障害が出に
くいという結果も出ているのだ。
私は、若いころから寂しさを感じなくなっては終わりだと呪文のように唱え
てきた。
たとえ、一時的に孤独になったとしても寂しさを感じていれば、人としての
感覚は維持できていると思っている。
そして、この孤独と共存するようになると荒んだ日常が待っているのだ。
話は戻るが、この研究者の方が引用した言葉を聞いてみよう。
「かくも短い人生で、争い、謝罪し、傷心し、責任を追及している時間などない
愛し合うための時間しかない、それがたとえ一瞬にすぎなくとも」
たまには「愛」とかいうものついて考えてみても良いのかもしれない。
とんぼは昼寝をするのだろうか? 興味深い。